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個別指導と監査(整骨院、接骨院)のコラムです。柔道整復師の方は、整骨院・接骨院の指導監査に強い弁護士にご相談下さい。

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整骨院、接骨院の個別指導と監査

整骨院の個別指導、監査に強い、弁護士の鈴木陽介です。

サンベル法律事務所は、全国(北海道から沖縄まで)からご依頼を頂き、個別指導と監査の対応業務を数多く行っています。

個別指導・監査には、弁護士を同席させるべきです。


ここでは、厚生労働省の公表資料「柔道整復師に対する指導・監査等について(28.11.2)」に基づき、柔道整復師への個別指導、監査の対応法をご説明します。


柔道整復師への個別指導・監査の対応法


 整骨院・接骨院への指導監査の類型

1 集団指導
概ね1年以内に受領委任の取扱いを「登録」又は「承諾」した柔道整復師を対象に実施されます。整骨院、接骨院への集団指導の詳細は、後述の「集団指導・個別指導の概要」をご覧下さい。

2 個別指導
柔整審査会、保険者及び患者等からの情報提供などに基づき、指導監査委員会(地方厚生局に設置)が個別指導の対象となる柔道整復施術所を選定し実施されます。個別指導の結果は、要監査か経過観察となります。整骨院、接骨院への個別指導の詳細は、後述の「集団指導・個別指導の概要」をご覧下さい。

3 監査
個別指導の結果、要監査となった場合、監査が実施されます。その結果、不正等が発覚した場合は、受領委任の中止となり、以後原則5年間は受領委任契約が結べなくなります。

 集団指導・個別指導の概要

1 集団指導
集団指導の目的
柔道整復師の施術に係る療養費の請求の質的向上及び適正化を図ることを目的として、次に掲げる場合に集団指導が実施されます。
(1)概ね1年以内に受領委任の取扱いを登録又は承諾した柔道整復師
(2)受領委任の規程等の内容を遵守させる必要があると認められる柔道整復師
実施時期
○ 上記(1)に該当する柔道整復師は、原則として、受領委任の取扱いを登録又は承諾した年度内に1回以上実施
○ 上記(2)に該当する柔道整復師は、必要に応じて実施
出席者
○ 受領委任に係る施術管理者が出席を求められます。なお、施術管理者以外の開設者(開設者と管理者が別の場合)、勤務柔道整復師及び療養費請求事務担当者等が同席することは差し支えありませんが、その整骨院、接骨院の施術管理者を代替することはできません。
○ 施術管理者が出席できない場合は理由書の提出を求められ、次回開催時に出席を求められます。
指導内容
以下の内容について講習、講演等の方法で指導が行われます。
・受領委任の取り扱い
・療養費の請求事務
・療養費の支給基準等の改定内容
・過去の指導事例、等

2 個別指導
個別指導の目的
受領委任の取り扱いや療養費の請求等について周知徹底することを目的として、地方厚生局に設置する指導監査委員会で以下の要件に該当する対象者が決定され、整骨院、接骨院への個別指導が実施されます。
① 受領委任の規程等に違反しているものと認められる柔道整復師
② 柔道整復療養費審査委員会、保険者及び患者等からの情報に基づき個別指導が必要と認められる柔道整復師
③ 個別指導後の対応において経過観察の対象となり、改善が認められない柔道整復師又は改善状況の確認を要する柔道整
復師
出席者
施術管理者である柔道整復師が出席を求められるほか、必要に応じて開設者、勤務柔道整復師、療養費請求事務担当者等の出席が求められます。
指導内容
事前に抽出した療養費支給申請書(原則として指導月前の連続した概ね6ヶ月分)に基づき、施術録及び関係書類等を閲覧し、面接懇談方式により指導が行われます。
監査への移行
指導中に施術内容又は療養費の請求について、明らかに不正又は著しい不当が疑われる場合は、指導が中止され、必要に応じ患者調査を実施した上で、速やかに監査が行われます。

 個別指導(整骨院、接骨院)の対策のポイント

整骨院・接骨院(柔道整復師)への個別指導は、行政指導といわれるもので、法令に則った受領委任の取り扱いや療養費の請求等について周知徹底させるためのものです(※なお、個別指導は行政指導ではないという議論がありますが、専門的な話になりますので立ち入りません。)。

個別指導それ自体は、整骨院・接骨院に不利益を課すものではありません。しかし、個別指導の結果いかんで、監査、そして受領委任の中止・療養費の返還がなされ得ることから、療養費の請求にやましいことがなかったとしても、柔道整復師の心理的な負担は相当なものとなります。不適切な療養費の請求をしていた場合は、それが故意ではなく過失によるものであっても、場合により、受領委任の中止に繋がります。そのため、個別指導への対応の失敗は、整骨院・接骨院の経営、存続を揺るがす事態に繋がります。

以下、整骨院、接骨院への個別指導の対策のポイントを説明します。

1 専門家に相談し事前準備を行う
悪いことはしていなから、特段の準備は不要であり、質問に対して正直に回答すればよい、と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、それは、試験対策をせずに試験に臨むようなものです。十分な事前準備を行うべきです。

事前準備の方法ですが、柔道整復師への個別指導の知識のある専門家に相談し、指導してもらうべきです。柔道整復師の個別指導に詳しい弁護士などの専門家にサポートを依頼し、持参物、厚生局への事前送付書類の作成、個別指導に望む方針や想定問答など十分に打合せ、準備をしましょう。特に、厚生局から求められた持参物の適切な準備のためには、整骨院・接骨院の個別指導に詳しい専門家への相談が必須と思います。持参物の準備が不十分ですと、個別指導の中断、患者調査、そして監査に繋がってしまいます。個別指導の通知を受けたら、悩まず速やかに専門家に相談することがポイントです。

2 指導の当日は弁護士を帯同させる
個別指導では、どんなに度胸がある方であっても、不安を感じ、緊張してしまうものです。その結果、冷静な対応ができなくなり、認めてはならない真実に反する事実を、誘導されて認めてしまうことがあります。同様に、担当官と口論をしてしまい、担当官の心証を悪化させてしまうこともあります。担当官も人間ですので、感情的な対応をされると、厳しい対応で臨んでしまうものです。

以上の不適切な対応を防ぐためには、手前味噌ですが、弁護士を帯同し、個別指導に同席させることをお勧めします。整骨院・接骨院の柔道整復師が担当官の質問への回答に困ったときなど、弁護士が助け舟を出せることがありますし、弁護士が帯同するということそれ自体で、担当官の質問が慎重になる効果が期待できます。

弁護士を帯同させると、やましいところがあるから弁護士を連れてきているのではないかと警戒され逆効果なのではないか、とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、昨今では、弁護士の帯同は珍しくありません。弁護士の帯同は、行政に法律に則った冷静かつ慎重な対応をさせることに繋がります。

個別指導が中断となり、患者調査が実施される事態となれば、その調査によって、整骨院・接骨院の地域での信用が棄損され、従業員の士気も大きく低下します。個別指導が中断となる前に、個別指導実施の通知を受けたら速やかに整骨院の個別指導に詳しい弁護士にサポートを依頼し、初回から弁護士を帯同させて個別指導に臨むことをお勧めします。

 監査(整骨院、接骨院)への対策のポイント

柔道整復師による施術内容又は療養費の請求について、不正または著しい不当が疑われる場合等において、的確に事実関係を把握するために、監査が行われます。そして、監査の結果、不正又は著しい不当の事実が認められた場合には、受領委任の取扱いが中止され、以後原則5年間は受領委任契約等を結べないよう措置がなされるとともに、不正等により支払われた療養費の返還が求められます。

監査は、個別指導の結果、不正などが疑われていることが前提になされるもので、終了後の受領委任の取扱いの中止などが控えており、監査の結果次第で、整骨院・接骨院は倒産することになります。受領委任の中止となった場合、その旨が公表されるほか、柔道整復師の免許の行政処分(業務停止処分)に結び付きます。
行政処分については、柔道整復師の行政処分のコラムに記載しています。

監査に至らないようにすることが重要ですが、監査に至ってしまった場合は、受領委任の中止(または受領委任の中止相当)がなされないように、適切に対応する必要があります。

監査では、施術に関する事実関係について、長時間、複数日をかけて問答形式で調査が行われ、回答事項をまとめた書面などの確認・押印を柔道整復師は求められます。弁護士が帯同すれば、回答内容・方針など適宜弁護士からアドバイスを受けることができますし、回答事項をまとめた書面の確認・押印の際には、弁護士とともに内容を確認し、必要に応じ弁護士のアドバイスの下に記載内容の修正を求めることもできます。また、監査は、厚生局側の職員が、例えば6人程度の体制であり、対して柔道整復師が1人で対応するのでは、雰囲気にのまれてしまいます。そこに整骨院・接骨院の個別指導、監査に強い弁護士が立ち会うことで、そのプレッシャーを緩和できます。個別指導・監査に詳しい弁護士にサポートを依頼し、弁護士を帯同させて監査に臨むことをお勧めします。

柔道整復師への個別指導・監査の実施状況


 整骨院、接骨院の個別指導、監査の統計

厚生労働省の公表資料「柔道整復師に対する指導・監査等の実施状況(29.1.18)」によれば、平成27年度、平成26年度、平成25年度の個別指導と監査の実施状況などは以下のとおりです。

1 集団指導
平成27年度:3943人
平成26年度:4100人
平成25年度:6260人

2 個別指導
平成27年度: 89件
平成26年度:122件
平成25年度:158件

3 監査
平成27年度:26件
平成26年度:35件
平成25年度:33件

4 中止等
平成27年度:25件
平成26年度:19件
平成25年度:28件

5 (参考)情報提供
平成27年度:735件
平成26年度:548件
平成25年度:631件

 受領委任の中止の取扱いについて

1 受領委任の契約上の位置づけ
整骨院、接骨院の受領委任の中止については、受領委任に係る協定又は契約の当事者である地方厚生局長と都道府県知事が行うものとされています。
また、受領委任に係る承諾及び登録は、契約という形態をとっていますが、受領委任の取扱いを認めるにふさわしい施術者等であることを行政として公に認める行為であり、受領委任通知に基づき本来的に行政が行うべきものとし、地方厚生(支)局が実施することとされています。
また、受領委任に係る登録等は、各健康保険組合から委任を受けた健康保険組合連合会会長等からの委任を受けて実施されていますが、この委任は、個別の施術者等が受領委任の取扱いを行政に委ねるとともに、受領委任の取扱いを認めることを行政に対して約束しているものです。

2 受領委任の中止の取扱いの根拠
柔道整復師の施術に係る療養費について(平成22年5月24日付け保発0524第4号)
別添1 協定書(別紙)
(受領委任の取扱いの中止)
13 甲(地方厚生局長)と乙(都道府県知事)は、丁(施術管理者)又は勤務する柔道整復師が次の事項に該当する場合は、受領委任の取扱いを中止すること。
(1) 本協定(本規定)に定める事項を遵守しなかったとき。
(2) 療養費の請求内容に不正又は著しい不当の事実が認められたとき。
(3) その他、受領委任の取扱いを認めることが不適当と認められるとき。

柔道整復師の施術に係る療養費に関する審査委員会の設置及び指導監査について(平成11年10月20日付け保発第145号、老発第683号)
別添2 柔道整復師の施術に係る療養費の指導監査要領
5 監査
(3) 監査後の措置
① 地方厚生(支)局長及び都道府県知事は、療養費の請求内容に不正又は著しい不当の事実が認められた場合は、受領委任の取扱いを中止する。
  なお、受領委任の取扱いの中止は、次の基準によって行う。
ア 故意に不正又は著しい不当な療養費の請求を行ったもの。
イ 重大な過失により、不正又は著しい不当な療養費の請求をしばしば行ったもの。


個別指導、監査に臨む柔道整復師の方は、お電話下さい。個別指導・監査の対応を弁護士が総合的にサポートし、整骨院、接骨院の個別指導、監査に弁護士が同席します。


整骨院、接骨院の個別指導と監査のコラム


整骨院・接骨院の個別指導と監査のコラムの一覧です。
個別指導(整骨院、接骨院)の際に、また日常の運営にご活用下さい。

 個別指導と監査の対応法

1 整骨院、接骨院の個別指導と監査

 整骨院・接骨院の個別指導の実例

1 整骨院、接骨院の個別指導の実例(1):一律100円のあんま
2 整骨院、接骨院の個別指導の実例(2):マッサージの不正請求
3 整骨院、接骨院の個別指導の実例(3):整骨院の架空請求
4 整骨院、接骨院の個別指導の実例(4):施術所外施術の不正請求
5 整骨院、接骨院の個別指導の実例(5):監査拒否での中止
6 整骨院、接骨院の個別指導の実例(6):患者情報提供での個別指導
7 整骨院、接骨院の個別指導の実例(7):無資格者の施術の不正請求

 柔道整復師の個別指導、監査の判例

1 個別指導、監査の判例(1):受領委任の取扱いの中止と再開申出


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